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グレッグ・イーガン「万物理論」

2010年09月17日


SFを読まなくなって久しい。
科学がどんどん複雑、専門化していくにつれて、それを前提にウソ話を書くためのハードル、さらにそれを読むためのハードルまでがどんどん上がってしまい、結果として当初の素朴で鮮やかな知的興奮や、センス・オブ・ワンダーをなくしてしまったように思うからだ。
これは面白いと聞いて読んでみたのだけど、うーん。正直どこらへんが絶賛されているのかよくわからなかった。
以下個人的な印象だけど、核となるアイディアが意外と寂しいのだ。
そこに至る過程や、ディティールを細かく詰めていく努力は認めるにしても、結果的に生じる事件というのがあんまりワンダーでないというか、別段いまさらビックリしない。
これなら脳科学の研究本とか、宗教関係の資料の方がよっぽどワンダーを感じさせてくれるように思ったけど、やはりこれが今時のSFということなのだろうか。
フィクションとしての奇抜さよりも、いまやおそろしく複雑で厳密なものとなったサイエンスの細かい襞を、余さず押さえていくその過程こそが評価される、みたいな。
まあ、なんとなく「最近のゲームは絵にばかりこだわって、根本的な遊びの部分が薄い」とか文句を言ってるロートルゲーマーの姿が思い浮かんできたので、ここらへんでやめとこう。