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オタクの電脳
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最後の戦士

2012年05月01日


お台場にガンダムが帰ってきた。
以前のように広い公園で海を見つめているのでなく、ショッピングセンターの裏に客寄せのようにして立っていた。
なんとなく日本を守る最後の戦士のように感じた。
宇宙戦艦ヤマトに続いて、ガンダムも遂に日本人の、魂のアイコンとなったのように感じたのだ。
ヤマト同様に哀しく愚かしい、道化じみた魂のアイコンだ。
国家と民族の業を背負った超兵器、宇宙戦艦ヤマトの出処は轟天号、飛行潜水艦富士、さらに言えばロンドン海軍軍縮条約あたりだろう。
昭和遊撃隊に曰く、「『富士』さえ出来上れば、日本は断じて負けないのだ」
無敵の超戦艦で一発逆転という、哀しく愚かしい悲壮美がヤマトにはある。
そして一方のガンダムである。
「このビグザムが量産された暁には!」と、そうした悲壮美の亡霊のようなドズル中将を「あなたみたいな人がいるから」とか言ってブチ殺しちゃうアムロ操るガンダムである。
ヤマトの呪縛から解き放たれようという気概に満ち、しかし亜鉛玩具の販促品として生まれ、その後社会現象になり、文化となり、手が光ったりハゲがおかしくなったりと、恐ろしく複雑な経緯を経て今のポジションに至ったガンダムである。
それが立っている。
それでも立っている。
この不景気にたった一機、お台場に立って21世紀の日本を見守っている。
日本を守ってたウルトラマンやマジンガーじゃなくて、宇宙世紀のクールなガンダムが。
そこにやはり、哀しく愚かしい悲壮美のようなものを感じるのだ。
ガンダムについて、ある程度の屈折を持ってない奴はオタクじゃないと思う。
だから、ガノタを冷ややかに見てるような人ほど、ぜひその目で見てほしい。
ショッピングセンターの裏で、雄々しく立ってる最後の戦士の姿を。
なかなか沁みるぜ。