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夢の焼きたてアンパン

2010年08月11日


子供の頃、焼きたてのアンパンについて話を聞いた。
早朝出掛けた途中で、開店前のパン屋で偶然に買えたというそれは、熱い熱いパン生地は柔らかくフカフカ、中のアンコもやけどするほど。それがいかに信じがたいほどの美味であったか、いかに奇跡的僥倖であったか、繰り返し聞かされた。
「ぐりとぐら」のカステラとか、「ちびくろサンボ」のホットケーキのような夢の食べ物として、強烈な印象が残っている。
時々食べられるような、ほんのり温かい程度じゃだめだ!やけどするように熱い、本当の、夢の焼きたてアンパンを自分もいつか一度は食べるんだ!と誓ったものだ。
昨日やっと食べられた。自転車で走り回ってた途中の見知らぬ街で。
思い立ってから実に30数年。愕然とした。
たかがアンパン。たかが焼きたて。しかし現実って意外とこんなもんだ。
やけどするほど熱いアンコが、沁みるほどうまかった。
死ぬまでにもう一回食べられるだろうか。
いや、同じ店の同じ時間帯に行きゃあいいんだろうけどさ。
いやいや、行ってみたら意外と店ごと消えてたりして。
空き地のわきにポツンと立ってる天本英世みたいなじいさんが
「いいえ?ここには昔からパン屋なんてありませんよケケケケ」
とか言ってたりして
まあそれほどの一期一会体験だったと思いねえ。